2014/02/05

痛みには・・・皮内鍼


動きの話しが多いので忘れられがちですが、実は鍼灸師です。

仕事上多いのはやはり「痛み」の訴えです。

痛みは嫌なものですが、普段から姿勢や動きにこだわっていると、こうすれば痛まない身体になる、とか、その使い方では痛いはずだ、などとどうしても自分ならこうする、という個人的な意見を、
パイオネックス
誰にでも当てはまることとして考えたり指導したりしてしまいがちでした。

しかし、状況は人それぞれ。

年齢や環境などやむを得ないことが重なるからこそ痛みもでるもの。

そこで、痛みに有効な皮内鍼をご紹介します。

他人に行うときは鍼師免許が必要ですが、自分でするのはOKです。
この場合、円皮鍼(商品名パイオネックスなど)が使いやすいです。


五十肩や膝関節痛、腰痛などよくある痛みから、風邪やリウマチなどに有効なこともあります。

ここでは単純な関節の痛みの場合を想定します。
皮内鍼のわかりやすいところは徹底的に痛いところを突き詰めるところです。

動かしたり押したりして、ここだ!というところを指でさがし、指で見つけたその中で一番痛いところをさがします。
これは慣れていると、指で感じるものですが、自分で行う場合はひたすら痛い一点をさがすのみです。

そこに貼るだけです・・・
商品化されたものは使いやすくシール状になっていますので、とても簡単です。

貼った後動かしてみると違うところが痛みますので、そこにまたペタリ。
いくつか貼るうちに軽くなってきます。

便利ですが治ったわけではありませんので、状況に応じて、安静にしたりアライメント調整など適当な運動をおこなったりします。
日常動作はかなり楽になるはずです。


①皮内鍼

写真①②③は実際に施術で使用している皮内鍼です。
取り扱いがちょっとめんどうで、刺入時痛むこともありますが、関節痛等の緩和には効果が期待できます。
②ツボに刺入







③テープで固定




2014/02/04

奇跡の回復

人の回復力はすごいものです。


約3年前からご自宅に鍼灸マッサージにおうかがいしている方の足趾(足の指です)のことです。
お年は80代後半です。

当初より足の人差し指に褥瘡がありました。
親指の伸びた爪が人差し指にあたり、穴が開くような形で部分的に腐ってしまっていました。

日が経つにつれ人差し指全体が黒くなり、ご本人も、あきらめていました。(たくさんの疾患があり、気力体力とも低下し、患部を確認するのも面倒という感じでした)

強い痛みがありますので、私もそこには触れることなく2年ほど経ちました。
その間、訪問看護の方々により消毒だけが行われていましたが、変化がないまま時間が過ぎていきました。

ところが半年ほど前より、痛みが無いとのことでよく確認したところ、元の位置に爪がなくなり、穴の開いていたところに新たな爪が生えていました。

ご本人は特に強く回復を願ったわけではなく、もちろん手術やその他の方法、リハビリなども行っていません。
歩行も困難で、ほとんど室内も移動していない状態です。

しかし、回復はするのです。
しかも形を変え、状況に適応し、再生しています。
生きているのはすごいことです。
         ※写真掲載はご本人の承諾を得ています。
         neutral base(ニュートラルベース)山下洋平